聖心こども園は、2000(平成12)年に「森」をイメージした木造2階建ての園舎を新築しました。
木の香りの満ちた園舎で、私たちは子どもたちの好奇心や自由な発想を伸ばす教育を行っています。

 近年、設計・建築の世界で盛んに語られる「バリアフリー」。
「バリアフリー」は確かに大切な要素です。しかし、私たちは未来を担う子供たちにとって「バリア」もまた大切なものであると考えました。
 子どもたちは「バリア」を経験し、それを乗り越えることで成長するのではないか?子供たちを「バリアフリー」の、言わば「守られた環境」にだけおいていてはいけないのではないか?「優れた人=困難を乗り越えることのできる人」であり、「優しい人=他人の痛みがわかる人」―つまり、「バリア」を知っている人であると考えました。そのため、園舎は敢えて「バリアフリー」とはしませんでした。

 さて、新しい園舎をつくるにあたって、私たちは昔話の「さんまいのおふだ(神様からもらった山・川・火の3枚のお札を使って山姥から逃げるお話)」を参考にしました。そしてその中に出てくる、「山・川・火」というバリアを「段差・雨・太陽」として置き換え、それぞれの良いところと悪いところを体で感じて、それを積極的に遊びにいかすくらいのたくましさを身につけてほしい、と考えました。

 時には「バリア」に直面し、泣いてしまうこともあるでしょう。
しかし、子どもたちにはそれ以上に大切なものを友達とかかわりながら感じてほしい―。
それが私たちの願いです。

平成13年
新潟県建築士事務所協会
優秀賞受賞
高田建築事務所

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